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第132号 「読みたいことを書けばいい。人生が変わるシンプルな文章術」から学んだ“書く”とは“生きる”こと

 

ブログを書いていると、しばしば、以前読んだ一冊の本を思い出します。

 

「読みたいことを書けばいい。人生が変わるシンプルな文章術」田中泰延著

 

それは、「なぜ自分はブログを書いているのだろう。」と、自分に問い掛けることがあるからです。

 

 

集客のため?

 

自己顕示欲のため?

 

周囲からの称賛を得たいため?

 

 

ひとつの解としては、自分という人間を知ってもらって、志の近い方と交流させていただきたいからです。

 

私の志は、自分の得意なこと、好きなことを仕事にして自分らしい人生を送ることです。

 

 

そうは言っても、誰も目に留めてくれないこのブログを書くことに、いったいどれくらいの意味があるのだろうと、考える時期もありました。

 

 

そんな時に、この本を読んだのです。

 

ユーモアとシリアスが混じりあった文章に、書き手のプロとしてのセンスを感じさせられます。

 

ユーモアというかふざけている割合が多い!?のですが、そのギャップでしょうか、真面目な話をされると本当に際立つのです。

 

ネット上の書評を見ると、「勇気をもらった」、「心が熱くなった」と賛辞の声も聞きます。

 

さて、この本のタイトルの意味がわかる文章が次のようにつづられています。

 

 

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読み手など想定して書かなくていい。

 

その文章を最初に読むのは、間違いなく自分だ。

 

自分で読んでおもしろくなければ、書くこと自体が無駄になる。

 

 

書いた文章を読んで喜ぶのは、まず自分自身であるというのがこの本の主旨だ。

 

満足かどうか、楽しいかどうかは自分が決めればいい。

 

しかし、評価は他人が決める。

 

他人がどう思うかは、あなたが決められることではない。

 

 

他人の人生を生きてはいけない。

 

書くのは自分だ。

 

だれも代わりに書いてはくれない。

 

あなたはあなたの人生を生きる。

 

その方法のひとつが、「書く」ということなのだ。

 

 

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「書きたいことを書けばいい。」

 

これは自分の好きに書けばいいということ。

 

 

でも、「読みたいことを書けばいい。」

 

これは少し違います。

 

 

書いた後、しばらく経ってから、もう一度自分が読んでも、その書いた時の感覚、喜びを享受できるかということではないか、そのように私は解釈しています。

 

 

また、HPの冒頭で、私自身の座右の銘を紹介しています。

 

 

「他の誰かと同じことをするために生まれてきたのなら、自分がこの世に存在する意味がない。」

 

 

誰かが決めた他人の人生を生きてはいけない。

 

著書が述べられている言葉は、私に深く突き刺さったのです。

 

 

先ほど、今まで書いた私のブログの全タイトルを見返してみました。

 

このタイトルを見て、自分がもう一度読み返したいと思えるかどうか。

 

答えは、「YES」でした。

 

自分が感動したこと、新しい発見をしたこと、うれしかったこと、楽しかったこと。

 

これが自分の生きる原動力となっているのだという実感とともに、自分らしく生きた証を残しておきたい、こんな気持ちがあるのかもしれません。

 

 

「“書く”とは“生きる”ことである。」

 

 

至極納得した一文でした。

 

 

最後に、この本で最も心をつかまれた文章がありましたので、それをご紹介します。

 

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その人の純粋なところ、美しいところ、正しいところ、優しいところ、そして寂しいところというのは、その人と向かい合っている時ではなく、離れた後、一人の時にふと思い起こされ、伝わり、感じるものである。

 

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私のありたい姿(ビジョン)のひとつに、「余韻の残る人」というのがあります。

 

出会い、そして別れた後しばらく経ってから、

 

「あの人、そう言えばこんなことを熱心に語っていたなあ。」

 

「あの人、あの時あんな風に言ってたのは、本当はこれを伝えたかったんだなあ。」

 

このように昔を思い出して、どこかで語ってもらえるような存在でいたい。

 

自分のど真ん中にベクトルを向けることができた本でした。

 

特に、ブログを書いている、または書いてみたいと考えておられる方には是非読んでいただきたいおすすめの書です。