を読みました。
与沢さんは、「秒速で1億円を稼ぐ男」などと騒がれ、一気にネットビジネスで成功を収め、あっという間に富裕層の仲間入りをされました。
しかしその後、お金の魔力に取り憑かれ、会社が倒産するものの、そこから見事な復活劇を遂げた異色の起業家です。
私はこれまで彼の著書を読んだことはありませんでした。
例のごとく、書店をウロウロしながら、目に留まった本をおもむろに取り、目次を読んで、興味を引くフレーズの多さでこの本に決めました。
次のような内容で書籍は紹介されています。
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2014年、経営していた会社が解散し無一文になって6年。
この短期間に莫大な純資産をいったいどう築き上げたのか。
お金の基本から、守り方、つくり方、増やし方まで与沢翼本人直筆による本音のマネー論を凝縮した一冊。
与沢翼が語る「お金の真理」とは!
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今回も私の感想も交えながら、お伝えできればと思います。
その前に、ひとつだけ言わせてください。
例えば最近、本の要約、読書の感想といった類は、文字よりもYouTubeのような動画が幅を利かせているように思います。
いくつかこの本の要約動画を視聴したのですが、ふと思ったことがあります。
およそ10分程度の動画で解説するとなると、どれを切り捨て、どれを取り上げ、どれを深掘りするのかといった選択と集中が要求されます。
ここで、その製作者の価値観が大きく影響しているのがよくわかるのです。
製作者によって、取り上げる内容に結構なバラつきが見られます。
これは、私にとっては大きな発見でした。
私がこれからお伝えする内容は、一般的な人とはかなり違うのではないかと思っています。
とすれば、それは悪い事ではなく、自分の個性が存分に発揮されているのではないか。
これも一つの差別化、独自化と言えるかもしれません。
ということで私が注目した内容は、以下のとおりです。
■お金の性質
・お金は足りているところには集まり、不足しているところからは去っていくもの。
・何処かでお金が減る時は、何処かで増え、お金の総量はあまり変わらない。
・お金は最も儲かるところに移動していき、自己増殖する特徴がある。
・本来必要な人にお金は届かず、もうこれ以上いらない人に集まる天邪鬼な性格を持ち合わせている。
これらは、富裕層と貧困層の現状を言い表しているようです。
■お金を使うこと
・お金を使うとは、自分がどの分野を本気で学ぶかを決めること。
・お金の使い方とは、自分の歩む方向性の意志決定である。
お金を使うメインは“投資である”という力強い定義をされています。
■自らを律して、個を確立する
・チームで仕事をするなら、誰かが手を抜いたらそこで終わり。
・本気でボールを投げた時、やる気の感じられない速度感のない山なりのボールを返してくる相手と仕事をする必要はない。
・好きな人とだけ全力で仕事をして、自分がやりたいことだけを選んで生きるのがいい。
これは、本当に理想的な生き方ですが、そのためには他人には依存しないという強い意志を持って、自分の足で立たなくてはいけません。
■自分の武器にするために
・人は体験に基づかない知識は簡単に忘れてしまう。
・ただ本を読んで知識がついて満足するだけではダメ。
・著者の真意を本当の意味で理解するためには、深いバックボーン、その肉付けとなる自身の経験が必須である。
・どんなに素晴らしい言葉でも体験が伴わないと自分のものにできない。
体験が、単なる“知識”を武器としての“知恵”に昇華させるのだということですね。
■自分らしい成功を得る
・誰かの傘下で富を成すというのは結局分が悪い。
・まずどこかでノウハウを学び、一度完全に離れてから、その労力を独自の仕組みやブランド作りにゼロから投入するべき。
・他人の成功という結論だけに憧れても成功しない。
・自分が今やっていることを手探りし、試しながら勝機を見出すしか道はない。
・憧れの人になろうとしない。
・人の数だけ成功の仕方がある。
“守破離”をわかりやすく表現されています。
ネットが普及し、情報過多な時代です。
成功した人、成功するための考え方、成功するノウハウなどは、簡単に、そして山ほど手に入れることができる世の中になりました。
それ以上に、失敗して、失敗して、失敗して、最後まで成功できずにいるという事例は山ほどあるはずです。
しかし、そうした事例は、本になったりして、表に出てくるケースはかなり少ないでしょう。
ただ、上手くいかなかったということしか伝えられないからです。
商業的にも厳しいと思います。
でも、本当はここから学ばなくてはいけないこともあるのではと感じます。
失敗を学び、その上で数多の成功の本質を抜き出し、自分になりに活用できるようにすることが、これからの不透明な時代を生き抜く一つの方法ではないか。
お金の持つ“正”のパワーを活用し、周囲に惑わされることなく、自分の特性にふさわしい人生を責任を持って生きようという力強い言葉を投げかけている本だと思います。
ご興味のある方は是非お読みください。