ここ数ケ月の株価急落で、個人投資家の一部の方は、不安な日々を過ごされているのかもしれません。
日経平均株価に至っては、12月下旬には一時2万円を下回る事態になっています。
年始のニューヨークダウ平均も大幅安からのスタートでした。
私はというと、実は将来のことも考え、独立系ファイナンシャルプランナーの指南もあり、”iDeCo(個人型確定拠出年金)”や”つみたてNISA(少額投資非課税制度)”をしております。
ここ数年は、順調に利益が出ていましたが、ここにきて一部がマイナスに転じました。
これはやむを得ません。
優良銘柄も足を引っ張られるように軒並み下げに転じているからです。
急激な円高も気になりますが、最近の株安は主に次のような要因によるものといわれています。
1.米中貿易戦争の激化
2.米国金融政策に対する不信感
こうした影響で、機関投資家の間で狼狽売りが拡大しているといわれていますが、私はマイナスに捉えていません。
このブログでも登場していただいています藤野英人さんの理念を知っているからです。
藤野さんは”レオスキャピタルワークス”という投資会社の創業者であり、代表取締役です。
野村アセットマネジメントやゴールドマンサックスなどで25年以上ファンドマネージャとして活躍された経験のある方。
レオスは、将来成長する見込みがありそうな割安な株をいち早く投資し、長期的に利益を得ようとするビジネスモデルを展開しています。
私は藤野さんの考え方に非常に共感しているいちファンでもあります。
彼は企業の選定について、こう持論を展開されます。
「私たちファンドマネージャーは、貸借対照表や損益計算書、アニュアルレポートといった情報だけで投資する企業を選んではいない。」
「東芝のような大企業でさえ、会計上の不正を行っている以上、その数字が本物かどうか見極めるためにも、実際の会社に訪問して”臭い匂いをかぐ”ことがますます大事になってくる。」
以前もブログでご紹介しましたが、晴れた日の会社玄関付近に設置されている傘立ての状況から、投資するべき会社かどうかを一つの材料として判断されます。
使用不能と思われる柄の折れた傘や穴の開いた傘が混ざっている会社などは要注意であると指摘されます。
これを「持ち主がルーズなだけ」と捉えてはいけない。
いろんな面で社員教育が行き届いていないということが想像できるからだ。
大切なお客様を迎え入れる場所に、傘を気付かず放置したままにしている会社が、ミスなく経営できていると考えるほうが難しい。
請求書の送り忘れや従業員の不正請求など見過ごされている可能性が高い。
さらに、会議室に時計があれば、正しい時刻を示しているか確認する。
意図的にはやめている場合もあるが、5分以上のずれがある場合は要注意。
社員が気付いていないか、あるいは気付いていても直そうとしていないかのどちらからだと。
気付いていないということは、「時間を守っていない」「何事にもルーズ」という問題が潜んでいる可能性がある。
気付いていても直そうとしないのであれば、それは「自ら主体的に動こうとしない」社員の気質の表れともいえるからだ。
月が過ぎてしばらくたっても、カレンダーがめくられていない場合も要注意だ。
少し前置きが長くなりましたが、こういう視点で会社を見ておられる方なんです。
凄く基本を、当たり前を大事にされるのです。
年末にかけて株価が下落局面に入ってきた時には、こうも言われます。
優良銘柄もそうでないものも、一律に株価が下落する。
これまで、割高で手が出せなかった優良銘柄を割安で購入するチャンスが到来したと。
さて、以前リーマンショックで日経平均株価は7000円台になった時期がありました。
結果的に一定の水準以上回復しています。
よく言われることですが、国家間での紛争や政策などで株価は常に上下するものです。
藤野さんはこうも言われます。
株式市場は、短期的にはアンフェアであっても、長期的には凄まじくフェアな世界であると。
本質的な価値があり、人々から求められる会社の株価は上がるし、フェイクだと下がる。
つまり、本質というものは5年、10年という長い時間軸を置いてみると、きちんと評価され、株価に反映されていくのだと。
フェイクニュースという言葉をよく耳にするようになりました。
それが、フェイクかどうかよくわからないこともしばしば目にします。
しかし、それは長い時間を掛ければ、わかることが多いというのです。
「本質とは時間をかけて見えてくるもの」
これは、株式市場の話だけではないと思います。
本質とは何かを問い続け、自分の感性を磨き、好き嫌いを重視して時間軸を長くとれば、人生も上手くいくような気がしてならないのです。