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第58号 きちんと休むこともりっぱなビジネススキル

 

いろんなところで耳にする「働き方改革」。

 

無駄な残業を減らし、業務を効率化させ、長時間労働を抑制しようというフレーズは、少し前から至る所で聞くようになりました。

 

職場にお勤めの方なら、人事評価・残業削減目標などに組み入れられたり、いろんな形で身に降りかかっているのではないでしょうか。

 

当然働き方自体を変えていくことも大切ですが、休み方を変えることについて、声を挙げる人は少ないように思うのです。

 

ここに休み方改革を提唱したいと思います。 

 

休み方改革って?

 

なんでも勝手に改革を付けたらいいんじゃないと叱られるかもしれません。

 

私の結論を先に言ってしまうと、目的意識を持って休むことから始めることが、働き方改革につながるのではないか、そのように思っているのです。

 

仕事をしている時間というのは、当然ながらいろんな制約があり、自分がしたいことばかりできません。

 

当たり前すぎる話で、恐縮ですが。

 

一方で、休みをどう使うかは、自由度が高く、完全に個人に委ねられます。

 

少し前の私は、仕事終わりの金曜日にテレビやネットサーフィンで夜更かししてしまい、遅く起きてもうお昼時という、典型的な休みの無駄遣いをする人でした。

 

しかし、それをしてはいけないかといえば、そうとも言い切れません。

 

大切なのは、目的をもってその日を休んだのかという事です。

 

身体を酷使し過ぎて、疲労が蓄積しているなら、睡眠をしっかり取る事が、回復には非常に有効です。

 

であれば、スマホを片手にうつらうつら寝るのではなく、疲労回復のために、ぐっすり眠れる環境を整えた上で、しっかり熟睡する事が重要になります。

 

どっち付かずになる事を、未然に防止する。

 

そのためには、目的意識を持った休み方が大切であると思います。

 

現在、セミナー講師養成コンサルタントとして活躍されている小山竜央さんが著書で次のような事を語られていました。

 

人生を楽しみたいのなら、貴重な休日に早めに予定を入れてしまう事。

 

それも、あとで気が変わっても、簡単にキャンセル出来ないような状況を作っておくのがミソだと言われます。

 

参加費を前払いするようなセミナー、大切な友人との約束、自分が欠席すると成立しない会合などです。

 

何でもかんでも、予定を詰め込むのではなく、それぞれのイベントごとに目的意識を強く持つ事。

 

また、随分先の予定を入れてしまうのも有効だそうです。

 

それをすると何が良いのかというと、先の予定ほど、その日に近づくにつれ、当初想定していなかったことが起こる可能性が高まります。

 

そうした状態になると、本当にしなくてはいけないことを、残された時間でやりくりするようになるのです。

 

つまり時間を大切にしようとする意識が高まるということ。

 

仕事に関する全ての時間を引いた残りの時間で休むことを考えるのではなく、休日にやることありきで、残りを仕事に充てる。

 

なんとまあ、サラリーマンの私が言うと、単に格好を付けたいだけの話に聞こえるかもしれませんが、何となく休日が終わってしまったと、毎週のように後悔している方は、一度トライしてみる価値はあると思います。 

 

週末のことを考えると、月曜日からワクワクする。

 

そんな状態で仕事をすれば、当然働き方にも何かしら良い影響が出てくるのではないでしょうか。 

 

働き方改革を休み方改革とセットで考えてみると、大きな効果を生むのではと私は思うのです。