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第52号 小泉進次郎議員から学ぶリーダーシップ論とは

 

数か月前の話ですが、私の次男が通う中学校で、全学年を対象とした合唱コンクールなどの行事に向けて準備を始めていくということを耳にしました。

 

そうした時期に、学校から配布された1枚のプリントをふと見付けたのです。

 

その中で書かれていたことに私は少し感心してしまったのです。

 

「リーダーとフォロワーについて」というタイトルでした。

 

中学1年生ですから、上級生の指示に従って協力する姿勢が求められます。

 

それはイベントを成功させるため、一人一人が自分の役割、また自分以外の人の役割を意識して行動できるようにと、作成された学校からの資料だったのです。

 

そこにリーダー、フォロワーとは何か、また必要とされる要素などについてこう説明してありました。

 

 

以下、プリントの内容

 

~  真の集団を構成する要素

 

A.リーダーとは・・・

集団には必ずリーダーが必要です。リーダーには以下の要素が求められます。

 

①積極性・・・しなければいけないことに真っ先に動き始め、まわりの人に声を掛け、集団を引っ張ていく勇気がある。

 

②誠実さ・・・何事にも真面目に取り組み、粘り強くあきらめない姿勢。

 

③責任感・・・やり始めたことは最後までやり遂げる強い意志

 

④思いやり・・・仲間に対して気を配り、困っている人を手伝ったり、励ましたりすることができる心

 

B.フォロワーとは・・・

フォロワーとは自分も思いやりを持って応えようとする人のことです。

 

リーダーだけが頑張っても「人の集まり」は「真の集団」にはなりません。

「真の集団」になるためには、一人ひとりが良いフォロワーとなり、リーダーと力を合わせて一緒に頑張ることが大切です。

 

最後に・・・

これからの行事において、リーダーを務める時は上記①~④の要素を意識して頑張りましょう。また、リーダーでないときでも、良いフォロワーになることを目指して頑張りましょう。  〜

 

 

このような内容がプリントに書かれていました。

 

こうした内容について先生がどういう授業をされたのかわかりませんが、本質を理解できるかどうかは別として、文章は中学生でも理解出来ると思います。

 

私は組織におけるリーダーシップ論などについて、これまで社内勉強会で何回か講師をしています。

 

リーダーシップについてはよく話をしていましたが、フォロワーシップについてはほとんど触れる機会がありませんでした。

 

恐らくその時は、重要であるという認識がなかったからではなく、リーダーを目指すための勉強をしているので、フォロワーの話をするということは、リーダーが向いていない人はフォロワーになりましょうという変な話になりはしないかという勝手な思い込みがあったからだと思います。

 

しかしながら、チームで協力して目的を達成するためには、人数が増えれば増えるほど、このリーダーとフォロワーの関係が重要になってきます。

 

リーダーがチームを引っ張っていくとしたら、フォロワーはそのリーダーが掲げる方針に理解を示し、リーダーの進む方向にチームが向かうよう協力し、支援する、こんなイメージであると私は理解しています。

 

 

そんな中、週末図書館でビジネス雑誌「プレジデント」の最新号を読んでいると、リーダーとフォロワーについて、自由民主党小泉進次郎議員が述べられている記事を見付けたのです。

 

自分にとっては、何か旬なネタであるような気になり、これはブログに載せるべき内容ではないかと思ったわけです。

 

最初に次のような結論を出されてます。

 

 

「一流のリーダーは、一流のフォロワーのみによって実現される。」

 

 

この記事の内容としては、小泉議員の秘書やお世話になっておられる官僚の方々が、どなたもタイプは違えど、これが一流のフォロワーではないかと、具体的な事例を持って語られています。

 

小泉議員は、おそらくこれまで議員としていくつものピンチが訪れていたことでしょう。

 

将来の総裁候補に挙げられる彼でも、自分1人の力ではどうすることも出来なかった時もあったように思います。

 

そうした時に、本当に自分を支援してくれる有能なフォロワーの有難さを身にしみて感じたこともあったのではないでしょうか。

 

小泉議員はこうも言われます。

 

 

「フォロワーシップに正解はない。あるべきフォロワーシップとは何かを常に問い続けなから、それを追求することが大切ではないか。」

 

 

昔から現代に至るまで、リーダーシップを指南する本は沢山あります。

 

それに必要とされる考え方、価値観、人生観、行動、スキルは形を変えていろんな方々が語られています。

 

しかし、大切なはずのフォロワーシップは少々隅に追いやられている感があります。

 

何故なら、それには正解がないから。

 

だから、それを常に問い続け、追求する姿勢が大切なのでしょう。

 

 

リーダーシップとフォロワーシップを端的な言葉で解説していたブログを見付けました。

 

 

リーダーシップ、それは求心力。

 

 

フォロワーシップ、それは遠心力。

 

 

私にはこれが凄くシックリくる言葉なのです。

 

両方の力がバランス良く増していくうちに、いつか大きな渦となり、周囲に大きな影響を及ぼす。

 

片一方だけの力が強くても十分効果が出ない。

 

両方がかけ合わさることで、最大限のパフォーマンスを発揮できる。

 

 

これまで私はリーダーシップというのは、ビジネスマンに必要なものだとばかり思っていました。

 

しかし、学校でも家庭でもスポーツでも当然必要とされる力ではないかと思い直しました。

 

老若男女問わずあらゆる場面で必要とされるものではないか。

 

 

昨日リーダーであった人が、今日はフォロワーとなり、昨日フォロワーであった人が、今日はリーダーとなる。

 

どうしても、ビジネスの世界だけで考えてしまう癖みたいなものが、自分の中に出来上がってしまったようです。

 

 

リーダーやフォロワーは、こうあるべきと考えるのではなく、自分自身が人生の中のいろんな場面で、両方をやり続けることが、相手の理解につながり、良好な信頼関係が気付けるのではないか、私は、小泉議員のリーダーシップ論からそんなことを感じ取ったのです。