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第31号 人生七味唐辛子

 

私が今、すごくはまっているテレビドラマがあります。

 

テレビ東京のラストチャンス再生請負人です。

 

「ラストチャンス再生請負人」

 

ビジネスの世界を舞台としたドラマは、業界や職種が違っても、感情移入しやすいので、サラリーマンの私にとっては、非常におもしろく感じるんですね。

 

特にこのドラマは、社名や現場で起こりうるトラブルなど、ディテールにしっかりこだわっているようで、本当にその会社が実在しているような感覚にさせられます。

 

利害関係が絡む人間模様が、うまく描かれていて、視聴者を飽きさせない骨太ドラマと言えるでしょう。

 

たぶん、一部の方しかお分かりいただけないかもしれませんが、舞台となる飲食フランチャイズ会社「デリシャス・フード」の元社長大友勝次役の本田博太郎さんの話し方、話す内容などが、実在する人物に見えてならないのです。

 

組織のトップで、いるいる、あるある、のような感じがするのは、私だけでしょうか。

 

やはり、年齢を重ねるとともに、共感できる、琴線に触れるところが変わってきているように思います。

 

現在、ビジネスドラマで綾野剛さんが主役を務めるハゲタカがありますが、こういう(私にとっては)派手さを求めるものよりも、利害関係がある中で、現実的な問題に直面した人間がどう向き合っていくのかを描いているドラマの方に、強く惹かれるのです。

 

スーパー銭湯に行っても、全く漫画を読まず、ビジネス書類を読むようになったのも、私の中で面白いと思えるところが変わってきたのだと思います。

 

さて、このドラマは吸収合併されてしまう銀行の話からスタートします。

 

銀行に限った話ではありませんが、出向やポストなどの問題で、意地の張り合い、妬み、恨み、やっかみのような感情は、あらゆるで職場で渦巻いているような気もします。

 

主人公である仲村トオルさん演じる樫村徹夫は、銀行を退職して、結果的に「デリシャス・フード」の社長に就任するのですが、これまで以上に辛酸を舐めることになるのです。

 

樫村は、たまたま手相を見てもらった、ミッキー・カーチスさん演じる占い師から、「人生七味唐辛子」の話を聞きます。

 

その「人生七味唐辛子」は苦の人生七味とも言えます。

 

苦の人生七味

1.うら味

2.つら味

3.ねた味

4.そね味

5.いや味

6.ひが味

7.やっか味

 

なるほど、よく言い表せている。

 

人生七味唐辛子、どんな苦労も逃げずにぶつかれば、無駄になることはない。

 

周囲から恨みや妬みを受けた時、「自分もああなりたいのか・・・?」と考えることで、自分が望む生き方にふと気付くことができる。

 

そうしたあまり有難くない嫌な感情を、自らの生きるパワーに変えていきましょうとも捉えることもできます。

 

人生七味唐辛子でネット検索していると、たまたま別の七味と七香というものを見つけてしまいました。

 

誰が思いつかれたのか、非常にうまく言い表せていましたので、 ご紹介します。

 

愛の人生七味

1.ほほえ味

2.いつくし味

3.つつし味

4.めぐ味

5.なご味

6.あたたか味

7.こころ味

 

 

感謝の人生七香

1.おだや香

2.はれや香

3.さわや香

4.なごや香

5.にこや香

6.のびや香

7.まろや香

 

こうして俯瞰して見てみると、  苦の七味も不思議と悪くないかもと思えるのです。 

 

これは私の勝手な思い込みかもしれませんが、本人にとって良くも悪くも、いろんな味や香りがあるから、人生に 彩りが出るのではないかと思うのです。

 

陰があるから陽がある。

 

どれか一方ばかりの味や香りに偏るから、「おもしろ味」のないものになるのではないでしょうか。

 

人生いろいろあったけれど、それがあったから良かったんだと、家族に見守られながら最期を迎えたい、私はそんなことをふと考えるのです。