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第16号 ミッション:インポッシブル/フォールアウトのトム・クルーズから学べる事

 

先日、ミッション:インポッシブル/フォールアウトをIMAXで観に行ってきました。

 

トムクルーズがどんな活躍をするのかを楽しみにして、予備知識や事前情報をあえていれないようにして臨みました。

 

感想は、とにかくスゴイ、大満足でした。

 

この歳で、ここまで体を張ってやれる役者は、彼ぐらいじゃないでしょうか。

 

・格闘シーン(本当に本気モードで痛そう)

 

・パリ凱旋門でのカー・バイクアクション(疾走感がスゴイ)

 

これ、本当に彼がやっているの?と疑問を抱く箇所がいっぱい出てくるのです。

 

予備知識がなかった私は、見終わった後、ネットでこの映画のメイキング映像やブログ解説をいくつか見たのですが、事実を知ってさらに驚愕しました。

 

 

ちなみに、いくつか映画の解説サイトを見ましたが、これが肝心なところを全て網羅され、一番わかりやすかったので、ご紹介しておきます。

 

ミッション:インポッシブル/フォールアウト 完全解説-読んでから見ればもっと楽しい

 

なぜ私が度肝を抜かれてしまったかというと、スタントなしで実際に彼が次のことをやっていたのです。

 

・この撮影のために、ヘリのライセンスを取得

 

・そのヘリを操縦するだけでも大変なのに、ヘリの墜落を表現するために「ウイングオーバー」と呼ばれる旋回させる技術もマスター

 

・高度7620メートルから時速320kmでダイブ

 

 

ヘリは彼しか乗っていません。操縦ミスで落ちたら確実に死亡するというリスクを承知でやっています。

 

とにもかくにも、何がスゴイのかは、彼が今56歳という年齢で、前作を上回るアクションをやるということです。

 

実際撮影中に、ビルからビルへジャンプして、足首を骨折しましたが、短期間で復帰し、撮影を続行した驚異の回復力の持ち主です。

 

 ユーチューブにアップされているメイキング映像を見ると、とてつもなく準備に時間が掛かり、天候に応じてやる事を臨機応変に変えたりする苦労ことがあったことは容易に想像できます。

 

 

最後のヘリのシーンは、湖や山岳が本当に綺麗に見える絶好の天気での撮影だったように思います。

 

・何か月にもおよぶヘリやダイブの訓練

 

・撮影用の道具作り(降下用のヘルメットの作成・ヘリにつける特殊なカメラなど)

 

・天候が良くなるまで待つので、突然出番が来たりする

 

 

 トムが体を鍛えているのは、一目瞭然ですが、何故、ここまでやれるんでしょうか?

 

それは、「彼が観客が喜んでくれる映画作りに人生を捧げるという覚悟」があるからです。

 

この一点に尽きると思います。

 

 

私たちのほとんどは、映画でのスクリーンからと、ユーチューブのメイキングぐらいからでしか、彼の姿を捉えることはできません。

 

しかしながら、そうした中から重要なことが読み取れるはずです。

 

超高速落下のスカイダイビングを成功させるために、100回以上の練習をしたというのです。

 

人目に触れないところで、同じことを何度も何度も繰り返す精神力にこそ、称賛されるべきだと思うのです。

 

いくら鍛えているとはいえ、56歳です。

 

高度7000メートルまで上がって、窮屈な服、ヘルメットを長時間着用するのですから、モチベーションを保てないと、続きません。

 

スーパーマン役で有名な共演者のヘンリ-・カヴィルは、トム・クルーズの存在の大きさをこのように語っています。

 

映画における役者以前に、「誰に対しても礼儀正しく接すること」「物事に対して真摯に取り組む姿勢」など人としての在り方が、「力を合わせて良い映画を作ろう」と現場の士気を高めていたと。

 

今回のアクションは間違いなく過去最高の難易度でしょう。

 

しかし、演じるのはトムであっても、1人が努力するだけではそのシーンは成立しない。

 

「ヘリに整備不良があったら」

 

「頼みの命綱が外れたら」

 

「LEDの付いた顔の見える特注ヘルメットが気圧の関係で降下中に機能しなかったら」

 

「ダイブ中のカメラマンがへまをしてぶつかってきたら」

 

そんなことが頭によぎれば、100%のパフォーマンスが発揮されずに、それが原因で命を落とす危険だってあるかもしれません。

 

 

しかしながら・・・

 

トム自身が役者以上に人として尊敬に値する。

 

それをスタッフ全員が認識する。

 

良い映画を作るために、それぞれの役割を果たし、100%の力を出し切る。

 

スタッフ全員の信頼関係ができる。

 

トムが出来ると確信するから、インポッシブルなミッションが現実に起こる。

 

 

これは、困難な課題に立ち向かう組織の最強の形と言えるかもしれないと、ミッション:インポッシブル/フォールアウトのトム・クルーズから学ぶことができました。